相続放棄の手続きに関するQ&A

文責:所長 弁護士 武田 彰弘

最終更新日:2024年02月29日

相続放棄の手続きに関するQ&A

Q相続放棄の手続きは、どのように進みますか?

A

 相続放棄は、相続放棄申述書という書類を裁判所に提出する手続きです。
 相続放棄申述書には、遺産の内容や、相続放棄をする理由などを、裁判官が理解しやすいように記載する必要があります。
 その後、裁判所から照会書という質問状が送られてきたり、裁判官と面談をすることもあります。
 最終的に、相続放棄が認められれば、裁判所から、相続放棄申述受理書という書類が送られてきます。
 この書類を受け取った時点で、相続放棄の手続きは終了ということになります。

Q相続放棄の書類を裁判所に提出する前に、必要な手続きはありますか?

A

 相続放棄の手続きは、まず戸籍や住民票といった書類を集めることから始まります。
 相続放棄をする際には、裁判所に戸籍や住民票などを提出する必要があるためです。

 場合によっては、古い手書きの戸籍を読み解き、10通以上の戸籍などを取得しなければならないようなケースもあります。

Q相続放棄の手続きで注意すべき点はありますか?

A

 相続放棄の手続きを進める中で、一番注意すべき点は、遺産の処分をしてはならないということです。
 たとえば、亡くなった方の財布に入っているお金や、預貯金を使ってしまうと、遺産を相続したとみなされ、相続放棄ができなくなる可能性があります。
 また、何らかの還付金や、保険金などの案内が届くことがありますが、これらのお金も遺産の一部である可能性があるため、受け取ってしまうと、遺産の一部を受け取ったとみなされ、相続放棄できなくなる可能性があります。
 他にも、亡くなった方の家賃、入院費、家の中にある物の扱いなど、相続放棄の手続きを進めるにあたっては、注意すべきことがたくさんあります。
 相続放棄ができなくなる危険性がありますので、判断に迷うことがあれば、すぐに弁護士にご相談することをお勧めします。

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